人質救出作戦 イスラエル軍、避難民援助車両でキャンプ侵入か
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【6月10日 AFP】パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)地区で行われた8日の人質の救出作戦について、複数の目撃者が9日、イスラエル軍がイスラム組織ハマス(Hamas)を混乱させる目的で、武装勢力らに扮(ふん)した兵士を避難民援助車両で中部ヌセイラット(Nuseirat)のキャンプ内に送り込んだと話した。
目撃者らは、武装勢力に扮したイスラエル兵が避難民援助を目的とした冷蔵トラックの中に潜んでいたと話している。AFPでは独自に確認はできていない。
避難民の一人、アルダ・ハティブさんは、市場に向かう途中で冷蔵トラックと白い小型車から人が何人も出てきたとし、「その直後に、キャンプ内の民家や近隣一帯、路上から銃声と爆発音が聞こえた」とAFPに話した。
また、質解放作戦から人々の注意をそらすことを目的に「イスラエルの特殊部隊がパレスチナ援助車両を使ってキャンプに侵入したのだと分かった」と続けた。
AFPは複数の目撃者から同様の証言を得た。多くが冷蔵トラックについて言及している。
別の避難民男性は、「(車両から出てきた人たちは)ハマスやイスラム戦士のような服装をしていた。何人かはマスクを着けていた」と説明した。
人質4人の生還にイスラエルでは喜びの声が上がった。一方のハマスは、パレスチナ人274人が死亡、698人が負傷したとし、救出作戦を「虐殺」と非難している。(c)AFP