ズベレフ、DV疑惑裁判の和解成立 訴訟取り下げ
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【6月8日 AFP】男子テニスのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)は7日、ドメスティックバイオレンス(DV)疑惑をめぐる問題で和解が成立し、独裁判所での訴訟が取り下げられた。この件については、「もう二度と質問されたくない」としている。
ズベレフはこの日、全仏オープン(French Open 2024)の男子シングルス準決勝でキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)を下し、自身2度目の四大大会(グランドスラム)決勝進出を果たした。
試合の数時間前には、暴行を受けたとしてズベレフを訴えていた元交際相手との和解が成立したことを公表。最初から周囲に話していた通りに決着したとして、「終わってよかった。そう、他に何も言うことはない。終わった。4年間だ。終わってうれしい」とコメントした。
独ベルリンの刑事裁判所の副報道官によると、ズベレフの元パートナーで原告のブレンダ・パテア(Brenda Patea)さんは「もはや訴追を求めていない」といい、ズベレフ側とともに「くすぶり続けていたこの係争を平和に解決すること」を決断したとされている。
和解の一環として、ズベレフは20万ユーロ(約3400万円)を支払うことで合意した。金額の大半は国庫に入り、残りは慈善団体に寄付されるという。ズベレフはこの裁判で、昨年10月にも罰金45万ユーロ(約7600万円)を科されている。
裁判所によるとズベレフは2020年5月、パテアさんの首を両手で絞めたとされているが、ズベレフは一連の告発内容を否定して不服を申し立てていた。
ズベレフの弁護人はこの日の和解を受けて、同選手が「無実とみなされることに変わりはない」と強調した。
ズベレフ本人もルードとの試合後に、「訴えが取り下げられたのは、そういうことだ。つまり自分は無実だ」「最終的に有罪なら、訴訟が取り下げられることはない。どんな解釈をしているか知らないが、つまりそういうことであり、これで終わりだ」と述べ、「前に進む。この件については、もう二度と質問されたくない。皆さんにはそう言っておく」とくぎを刺した。(c)AFP