【5月27日 AFP】国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は27日、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への最近の3回の攻撃で子ども32人を含む民間人44人を殺害した件を戦争犯罪として捜査するよう国際刑事裁判所(ICC)に要請した。

 アムネスティは、イスラエル軍が4月にガザ中部マガジ(Al-Maghazi)難民キャンプおよびガザ最南部ラファ(Rafah)で仕掛けた計3回の攻撃について、同軍がガザで「戦争犯罪を行っている証拠」だと強調した。

 アムネスティはイスラエル軍の攻撃について独自に調査を行い、17人の生存者と目撃者に面談し、負傷者が治療を受けている病院を訪問した。

 調査によれば、4月16日のマガジ難民キャンプへの空爆では、子どもらが遊んでいた市場の通りの真ん中に着弾し、4〜15歳の子ども10人と男性5人が死亡した。

 ラファでは、2日間で計29人の民間人が死亡。4月19日の攻撃では、子ども6人を含む一家9人が死亡。翌20日にも子ども16人を含む一家20人が死亡した。アムネスティは、犠牲者が「命を落としたのは就寝中だった」としている。

 アムネスティは3件いずれについても、イスラエル軍が標的とした場所およびその周辺に軍事目標があったことを示す証拠は見つからなかったと指摘している。

 シニア・ディレクターのエリカ・ゲバラ・ロサス(Erika Guevara-Rosas)氏は、「今回記録した3件は、イスラエル軍がこの7か月にわたって国際法を無視し、一切のとがめも受けずにパレスチナ市民を殺害して人命を軽視している明確な攻撃パターンの表れ」だと断じた。(c)AFP