【5月9日 CGTN Japanese】中国の月探査機「嫦娥6号」は北京時間8日、月接近制動に成功し、順調に月周回軌道の飛行に入りました。

 月接近制動は「嫦娥6号」の飛行中の重要な軌道制御で、月の近くを飛行する際に「ブレーキ」をかけて、その相対速度を月の脱出速度よりも低くすることで、月の引力に捕捉され、月の周回飛行を実現します。

 今後、中継衛星「鵲橋2号」のサポートを受けて、「嫦娥6号」は月周回軌道の高度と傾斜角を調整し、適切なタイミングで軌道モジュール・帰還モジュール結合体と着陸モジュール・上昇モジュール結合体の分離を実施します。その後、着陸モジュール・上昇モジュール結合体が月の裏側の南極エイトケン盆地での軟着陸を実施し、計画に基づき月の裏側のサンプリング・リターンミッションを展開します。

「嫦娥6号」ミッションの打ち上げからサンプリング・リターンまでの全過程は約53日間。2020年に月の表側でサンプリング・リターンを実現した「嫦娥5号」ミッションと比べると、「嫦娥6号」ミッションは中継衛星「鵲橋2号」のサポートを受けて月の裏側のサンプリング・リターンを初めて実施し、月の逆行軌道の設計・制御、月の裏側でのスマートかつ高速なサンプリング、月の裏側からの離陸・上昇などの重要な技術を検証し実現する必要があります。(c)CGTN Japanese/AFPBB News