【4月29日 AFP】米国各地の大学でパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への連帯を示す行動が続く中、これまでに逮捕された参加者の数が数百人に上っている。

 ホワイトハウスは28日、イスラエルによるガザへの攻撃に対する抗議行動は、平和的に行うよう呼び掛けた。

 米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官はABCの番組「ディス・ウイーク(This Week)」で、「われわれは平和的な抗議活動の権利を尊重する。だが最近耳にする反ユダヤ主義的な言動やヘイトスピーチ、暴力による脅迫は絶対的に非難する」と語った。

 ニューヨークのコロンビア大学(Columbia University)から始まった親パレスチナデモの波は、急速に全米の大学に広がった。

 多くのキャンパスでは平和が保たれているが、時に警察の機動隊が刺激物質やテーザー銃を使用する事態も起きており、逮捕される参加者の数は急増。

 ボストンのノースイースタン大学(Northeastern University)で100人、セントルイスのワシントン大学(Washington University)で80人、アリゾナ州立大学(Arizona State University)で72人、インディアナ大学(Indiana University)で23人など、多くの大学で逮捕者が出ている。

 27日にワシントン大学で逮捕された中には、大統領選に緑の党から出馬している候補ジル・スタイン(Jill Stein)氏も含まれていた。

 同氏は逮捕される直前にCNNに対し、「これは言論の自由をめぐる非常に重要な問題だ。そこに機動隊が送り込まれた。それによって暴動が引き起こされたようなものだ」と述べ、警察の攻撃的な戦術がトラブルを誘発していると非難した。

 他方でエール大学(Yale University)の独立系学生新聞は、泊まり込みをしていた参加者が不法侵入で逮捕されたと報道。警察によって解散させられたため、28日に別の場所に新たな野営地を設けたという。(c)AFP