【2月29日 AFP】パリ五輪の警備計画が保存されたUSBメモリーなどが盗まれたとされる件で、仏パリの検察は28日、盗難に遭ったパリ市役所のエンジニアは「五輪、パラ期間中における治安部隊の組織や配置に関するいかなる情報も所持していなかった」と否定した。

【写真15枚】パリ五輪パラ、選手村の内部

 仏テレビ局BFMは27日、警察の五輪期間中の警備計画が保存されたUSBメモリーの入ったかばんが盗まれたと報じていた。かばんはパリ市役所のエンジニアの持ち物で、乗っていた電車の座席上のラックに置いていたが、電車を乗り換える際に盗難に気づいたとされていた。

 だが、調査を行った検察は、五輪期間中の警備計画は盗まれていなかったと発表し、盗難に遭ったのは「道路交通局のITサポート業務に関する個人的なメモ」などだったと説明。USBメモリーには「五輪期間中のパリの道路交通に関するメモしか入っておらず、警備上の機密情報は含まれていなかった」とした。

 また、同エンジニアについては、USBメモリーを携帯して移動したことで内部の規則に違反していなかったどうか、調査の対象になるとされた。

 7月26日に開幕するパリ五輪では、開催期間中2000人の自治体警察官が配備され、1日約3万5000人が警備に当たる予定となっている。(c)AFP