【2月27日 AFP】フランス国立オリンピック委員会(CNOSF)は26日、今夏のパリ五輪期間中、子供の選手村への出入りが禁止されるため、授乳中の国内選手にホテルの部屋を提供すると発表した。

 この決定は、各スポーツ団体や柔道女子のクラリス・アグベニュー(Clarisse Agbegnenou)ら子育てをより考慮すべきという母親になりたての選手たちの要求に応えたものとなっている。

 CNOSFのアストリッド・ギヤール(Astrid Guyart)事務局長は記者団に対し、授乳中のフランス代表女子選手には選手村から若干離れたホテルの部屋が用意され、乳児と一緒に寝たり、父親に世話をしてもらったりすることが可能になると話した。

 五輪の規則では、例外的な状況下では子供に選手村への入村許可を与えることは可能であるものの、そのパスは「非常に制限されている」という。

 ホテルには家族向けの社交エリアも設けられ、費用の総額は約4万ユーロ(約650万円)になる見込みだという。

 CNOSFの選手委員会で委員長も務めるギヤール氏は、「前例のないことであり、われわれはこれを恒久的なものにしたいと考えている」と述べている。

 選手村はパリ北部のサントゥアン(Saint-Ouen)郊外に建設され、約1万人の選手が宿泊することになっている。

 パリ五輪は今年7月26日から8月11日まで、パリパラリンピックは8月28日から9月8日まで開催される。(c)AFP