【2月22日 東方新報】春節(旧正月、Lunar New Year)の連休が終わり増えた体重を落とそうと、ジムに通ったり、アウトドア活動を選択したりする人が増えている。今年の春節シーズンには、映画『熱辣滾燙(英題:YOLO)』と『飛馳人生2(英題:Pegasus2)』が興行成績をリードし、スポーツをテーマにしたこれら二つの映画が、国民のスポーツへの関心と新年を祝う熱意を一定程度高めた。このようなフィットネス熱は、春節期間中のフィットネスジムの来客数にも反映されている。新年のフィットネスブームでは、器具を使用した筋トレのほか、フィットネスジムに通う人が増えている。

 今年の春節休暇中には、四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)だけでも43の公共スポーツ施設が無料または低料金で開放され、市民のフィットネス需要を刺激した。専門家は、ジムであれ屋外であれ、運動中に体脂肪を減らす目標を達成するためには、個々の状況に合わせた合理的な運動計画を立てるべきだと指摘している。

 山東省(Shandong)臨沂市(Linyi)にある元気フィットネス・脂肪抽出訓練センターでは、利用者たちが情熱的な音楽に合わせて大汗をかきながら、さまざまなエクササイズに真剣に取り組んでいる。新しく会員になった劉(Liu)さんは、「映画を見てからワークアウトを始め、もっとスタイリッシュでパワフルになろうと決めました」と興奮気味に話した。

 元気フィットネス・脂肪抽出訓練センターの責任者、張龍(Zhang Long)さんは「映画が公開されて以来、当ジムの来客数は前年比25パーセント増加しました。映画を見て、ここに来て運動することを決めた人が多いです」と話した。

 山東省唯一の省級媒体「斉魯晩報(Qilu Evening News)」によると、ボクシングジムだけでなく、ほとんどのフィットネスジムがボクシングや格闘技などのクラスを実施していることが分かった。記者がいくつかのフィットネスセンターに電話で問い合わせたところ、どこもここ数日でボクシングクラスについての問い合わせが増えているという。

 フィットネスブームが加熱するにつれ、さまざまなトレーニング器具の売り上げも急増している。トレッドミル、ダンベルから新興のフィットネス器具は、いずれも消費者から受け入れられている。

 臨沂市に住む王(Wang)さんは、「映画を見た後、フィットネスに興味を持ったが、ジムでお金を使いたくなかった」と話した。自宅で気軽にトレーニングをするため、オンラインでトレーニング器具を購入したという。

 さまざまなEコマースプラットフォームでは、ダンベルや家庭用エアロバイクなどのトレーニング器具がよく売れている。特にケトルベルは、24時間以内に3000人以上が購入した。カスタマーサービス担当者は、「映画『熱辣滾燙』の公開以来、フィットネス用品の売り上げが急上昇している。映画に影響されて自宅でエクササイズしたいと考え、器具を購入するためにオンラインサイトにアクセスする人は多いです」と話した。

 さらに、スマートフィットネスミラーやVRフィットネスマシーンなど、革新的なフィットネスマシーンも市場で人気商品になってる。「現代技術との組み合わせにより、ユーザーにより豊かなフィットネス体験を提供できるため、非常に人気があります」と販売員は話す。これらの新しいフィットネスマシーンの出現は、消費者の多様なニーズを満たすだけでなく、フィットネス業界に新たな発展の機会をもたらしている。

 世界最大手のフィットネスプラットフォームである中国の「Keep」のデータによると、2023年におけるフィットネス愛好者の1週間あたりの平均フィットネス日数は2.47日で、1日あたりの平均運動時間は43.5分だ。あるフィットネスクラブの責任者は、「フィットネス業界は昨年から徐々に回復しており、全体的な環境負荷の影響もあり、人々が自分自身に注意を払い、自己投資する意識が強まっています。今年は期待できます」と話した。(c)東方新報/AFPBB News