恩平(ウンピョン)警察署学校専担警察官(SPO)=恩平警察署提供(c)news1
恩平(ウンピョン)警察署学校専担警察官(SPO)=恩平警察署提供(c)news1

【02月02日 KOREA WAVE】韓国で新学期から、学校暴力事案調査を担当する「学校暴力専担調査官」が投入され、退職警察官が「再就職」に対する期待感を示している。警備・保安業者以外には、適当な「人生第2幕」を始める場所がない退職警察官にとって新たな選択肢ができたわけだ。

だが、給与体系が1件当たり20万~40万ウォン(1ウォン=約0.1円)水準で高くなく、役割や権限などが明確でないため懐疑的な反応も少なくない。

警察などによると、学校暴力専門担当調査官は各市道教育庁主管で選抜されている。

学校暴力専担調査官は従来、教師たちが担当していた学校暴力事案調査の全般を統括する。市道教育庁別に約20人から500人前後で募集し、新学期が始業する3月から現場に投入する予定だ。

応募資格は学校暴力業務または捜査経歴のある退職警察や退職教員、青少年専門家などだ。

現場を離れた退職警察官たちの反応はひとまず前向きだ。退職警官の集いである警友会関係者は「在職時代の治安ノウハウを活用でき、学校暴力解決という公益的意味も含まれていているため前向きに捉えている。参加を促すため積極的に広報する予定」と話した。

警察官らは退職後、警備・保安業者に再就職するケースが大部分だったが、新たな選択肢ができただけに警察内部では「競争が激しいだろう」という見方が出ている。

調査官は1年間委嘱として業務を遂行することになるが、処遇に対しては「残念だ」という反応が多い。給与体系は市道教育庁ごとに異なるが、江原道(カンウォンド)の場合、事件にかかわった生徒が1~3人の場合には21万ウォン、10人を超える場合には36万ウォンを受領する方式だ。

教育省は調査官1人当たり月に2~3件を処理すると予想し、募集規模を2700人余りと定めた。年間学校暴力の発生件数は6万件前後だ。

数字的には調査官1人当たり年間約22件、月に1.8件を調査することになる。生徒数が多い地域を除けば、1カ月の収入が100万ウォンにもならないと予想される。

しかし、仕事量は相当多いと見られる。調査官は被害生徒と加害生徒、目撃者などを調査し、証拠収集はもちろん保護者面談、報告書作成、学校長報告など学校暴力事案調査全般の業務を担当する。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News