【2月2日 AFP】ウクライナ軍のワレリー・ザルジニー(Valery Zaluzhny)総司令官は1日に公開された米CNNへの寄稿文で、ウクライナは主要同盟国からの支援縮小により、軍事戦略の変更を余儀なくされる可能性があるとの見解を示した。

 ザルジニー氏は、主要同盟国はウクライナへの支援継続に向け「取り組んでいる」とした上で、「われわれは主要同盟国からの軍事支援の縮小や、そうした国々の政治的緊張に対処しなければならない」と述べた。

 欧州連合(EU)は1日、ハンガリーの反対を乗り越えてウクライナに追加支援を行うことで合意した。だが、米国では支援継続をめぐって議会が紛糾しており、支援の行方は不透明になっている。

 ザルジニー氏は、同国で議論の的になっている「不人気な」追加動員法案を議会が可決しない限り、ウクライナは兵力を増強することはできないとも述べた。

 ウクライナ軍は、同国にロシアが展開する兵力約60万人に対抗するため、長期にわたる従軍で疲弊した兵士の交代要員として、50万人を追加動員するようウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領に求めた。

 だが議会は1月、国民や議員の猛反発を受け、追加動員法案を審議しなかった。

 地元メディアは今週、ゼレンスキー氏が、兵力確保をめぐって意見が対立するザルジニー氏の解任を計画していると報じた。(c)AFP