【1月10日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は9日、ロイド・オースティン(Lloyd Austin)国防長官が前立腺がんに罹患(りかん)していることをジョー・バイデン(Joe Biden)大統領が1か月にわたって知らされていなかったと認めた。

 国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は記者会見で、オースティン氏ががんを患っていることについて「彼(バイデン氏)はけさ、知らされた」と語った。

 これに先立ち、国防総省は同日、オースティン氏の動静に関し、昨年12月初めにがんが見つかり、同22日に手術を受けたと説明。今月1日に術後合併症のため再入院したと明らかにした。

 入院についてホワイトハウスに通知があったのは4日だった。当時、民兵組織からイラク軍に編入された部隊の司令官の殺害をバイデン氏が米軍に命じるなど、中東やウクライナの情勢は一段と緊迫化していた。

 カービー氏は、大統領らが国防長官の極秘入院などについて把握していなかったことについて「良いことではない。こうした事態が二度と起きないようにしたい」と述べた。一方で、バイデン氏はオースティン氏に「全幅の信頼」を置いており、職務復帰を心待ちにしていると語った。(c)AFP