【12月23日 CGTN Japanese】中国では今年夏に中部地域の河南省のフィットネスクラブで発生した事故が、社会の注目を集めました。男性利用客がトレーニング中にバーベルに首を圧迫されて死亡した事故でした。

 事故を起こしたフィットネスクラブの経営者はこのほど、SNSの個人アカウントに事故後の進展状況を紹介する動画を投稿しました。裁判所では二審が結審し、遺族に50万元(約1000万円)の賠償を命ずる判決が言い渡されたとのことです。

 死亡した男性は当時27歳でした。事故が発生したのは営業時間外で、男性は1人でトレーニングをしようとしました。男性はかつてこのクラブでインストラクターを務めたことがあるので鍵を持っていたとのことです。男性は午後1時57分、120キロにセットしたバーベルでベンチ・プレスをしようとして、バーベルをラックから取り出したのですが、バーベルを支えきれませんでした。そのため制御不能になったバーベルに首を強く圧迫されました。男性はなんとかしようと数分間もがいたのですが、意識を失って動かなくなりました。午後2時30分になり、戻って来たクラブの従業員が事故に気づきました。すぐに警察に通報して救急車も来ましたが、医師は手遅れであり、救えないと告げました。事故発生後にフィットネスクラブは営業を停止しました。

 フィットネスクラブの経営者はフィットネス業に興味があり、2019年に開業したと説明しました。経営状態は今年上半期から徐々に好転し始めたばかりで、その矢先にこのような悲劇が起きたわけです。これまでに15万元(約300万円)を集めて遺族に渡して了解を得ました。残りの35万元(約700万円)は分割して時間をかけて渡すとのことです。 (c)CGTN Japanese/AFPBB News