【12月2日 CGTN Japanese】中国南京海事局交通管理センターの当直者が27日午後5時20分、長江三橋の上に設置されたカメラの映像を確認していたところ、1頭の大型の動物が長江を泳いでいるのを発見しました。レンズを拡大して確認したところ、長江を北から南へ渡るイノシシであることが分かりました。

 南京市内を流れる長江の川幅は1.5キロほどで、最も狭い所でも1.1キロ以上あります。水深15~30メートルの急流であり、船の往来が激しい航路でもあります。イノシシは長江を縦断する途中、航行する数隻の船に接近しましたが、いずれも見事に避けて泳ぎ、同5時33分に対岸に上陸しました。縦断にかかった時間は約12分でした。イノシシは水分を振り払うと、すぐに姿を消しました。

 映像によりますと、このイノシシは体つきがたくましく、泳ぐスピードが非常に速かったことから、大人のイノシシであったとみられます。長江を航行するさまざまな種類の船を楽々と避けて泳ぎました。

 動物専門家によりますと、イノシシは生まれつき泳ぎ上手だということです。体の密度が低く、手足が短く、胴体の割合が大きく、胸部と腹部がもたらす浮力が大きいほか、油分が多いことから防水性が高い毛を持つためです。

 ネット上では「イノシシが長江を12分で渡る」がトレンド入りし、「イノシシは生まれつきの水泳の達人」「12分で長江を渡るなんて競泳界ならどのレベル?フェルプスに圧勝できる」などのコメントが寄せられました。また、南京で最近、イノシシの出没が度々報じられていることから、「南京の自然環境の良さの現れだ」との声も挙がりました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News