【11月28日 Xinhua News】中国のタイヤ大手、青島双星を傘下に持つ国有企業、双星集団が使用済みタイヤを原料や燃料として100%リサイクルする取り組みに力を入れている。

 2018年に中国の東南大学や中国石油大学、青島科技大学など9大学と共同で、使用済みタイヤのリサイクル分野における世界共通の技術的課題17項目を克服。二酸化炭素(CO2)を出さない熱分解装置とカーボンブラックの再生技術、スマート化機器を開発し、使用済みタイヤを100%リサイクルするシステムを確立した。

 双星集団の関係責任者は、使用済みタイヤを熱分解すると、分解油(40%)、カーボンブラック(30%)、鋼線(20%)、可燃性ガス(10%)を生成することができると説明した。中国循環経済協会(CACE)によると、使用済みタイヤを1万トン処理するごとにCO2の排出を1万1千トン削減できる。

 山東省青島市の西海岸新区に構える「インダストリー4・0」対応のスマート工場では、全工程に備えられたスマート化機器が効率的に使用済みタイヤを処理する。自社開発した国内トップクラスの除塵(じん)・脱臭装置が有害物質を無害化処理し、使用済みタイヤによる二次汚染問題を解決している。(c)Xinhua News/AFPBB News