【11⽉9⽇ Peopleʼs Daily】第6回中国国際輸入博覧会(輸入博、CIIE)が5日から10日にかけて上海市で開催される。今回の輸入博には154の国と地域や国際組織の来賓が訪れる。また、3400社を超える出展者と39万4000人の業者が登録するなどで、輸入博は感染拡大前の水準に全面回復した。世界500強と業界トップ企業からは過去最多の100人余りの幹部が訪れ、69か国と三つの国際機関が国家展を開催する。

 企業展の展示面積は約36万7000平方メートル、出展する世界トップ500社と業界トップ企業数は289社で、いずれも過去最高だ。展示エリアには質の高い発展と質の高い生活を特集する区画が設けられ、エネルギー・低炭素、人工知能(AI)などの科学技術先端類展示コーナーおよび生活・消費類が題材の展示面積が30%増加し、公開される新製品・新技術・新サービスは400件を超える。また、39の中国の地方政府の取り引き団と4つの個別業種取り引き団が組織され、傘下に750余りの取り引き分団が設けられる。

 輸入博ではハイエンド設備製造、グリーン・環境保護、バイオテクノロジーなどの分野の新製品も初公開され、また、今回はエクアドルのピタハヤやベナンのパイナップルなどが中国市場に初進出する。

 同博覧会は中国が真の多国間主義を堅持し、人類運命共同体の理念を実践していることを示している。併催される虹橋フォーラムは国際的な官・産・学界の対話と交流の場だ。今年はグリーン発展、デジタル経済、スマート技術など世界の開放的な注目点を議題として、300人余りの要人発言者が集まる。

 上海市の華源(Hua Yuan)副市長によると、同市は出展者に投資もしてもらおうと、6年連続でビジネス環境の改善を実施してきた。そして2018年に166億6100万ドル(約2兆5013億円円)だった実行ベース投資額は、2022年には239億5600万ドル(約3兆5965億円)に達した。

 中国政府・商務部は同輸入博だけでなく、さまざまな措置により世界の良質な製品の輸入を促進し、質の高い貿易の発展を後押ししていく。

 まず第1の策は、政策支援を拡大することだ。商務部は関連部門と共同で「技術・製品輸入奨励目録」を改訂するなどで先進技術や重要設備、基幹部品の輸入拡大を支援し、産業構造の改善と高度化を促進する。

 また、輸入の潜在力を開花させる。中国は発効済みの自由貿易協定と特恵貿易取り決めに基づき、19の協定項目のうち29の国と地域を原産とする一部の輸入貨物に対して税率水準をさらに引き下げていく。また、越境EC小売輸入に積極的な役割を発揮させる。

 さらに、展示会による交流を絶えず推進する。各種展示会の波及効果を拡大し、より多くの良質な商品や技術、サービスの中国進出を推進し、企業の交流や提携を促進し、より多くの企業が中国市場を活用するチャンスを共有できるようにする。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News