【11月4日 AFP】イスラエル軍は3日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)にあるAFPガザ支局が入る建物「付近」を爆撃したと明らかにした。イスラエル軍は数週間にわたって同地区を攻撃しており、AFPガザ支局は2日の爆発でも深刻な被害を受けていた。

 AFPは現在、世界三大国際通信社の中で唯一、ガザ市内から24時間態勢で映像生配信を続けており、3日にAFPスタッフが確認したところ、被害を受けたにもかかわらず配信は途絶えていない。無人カメラは、現地時間2日正午前の攻撃の瞬間を捉えていた。

 3日に事務所を訪れたAFPスタッフによると、支局内で技術者が使用している部屋に対して東から西に向かって水平に爆発物が発射されたとみられ、窓と反対側の壁が破壊され、隣の部屋と複数のドアも大きく損壊していた。屋上の給水タンクにも穴が開いていた。

 イスラエル軍の報道官は当初、AFPに対し、「(報告を)何度も確認した」が「イスラエル国防軍は(ガザにある)その建物を攻撃していない」と説明していた。

 しかし、AFPのさらなる問い合わせに対し、建物付近への攻撃を認め、報道官は「これまでに入った情報によると、差し迫った脅威を排除するために、イスラエル国防軍が建物付近を攻撃したようだ」と明らかにした。一方で、「この建物はいかなる形でも軍の標的にはなっておらず、今回の攻撃で標的を外した記録もない」とし、「付近での攻撃により、(建物が破壊され)破片が生じた恐れがある」と述べた。

 AFPが3日に公開した画像には、ガザ北部リマル(Rimal)地区西部で、港に近い場所に位置する11階建てのこの建物の壁に大きな穴が開いている様子が捉えられている。(c)AFP