【11月4日 AFP】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は4日、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)最大の病院付近で救急車を空爆したことに「大きな衝撃を受けた」と述べた。

 イスラエル軍は3日、同地区の中心都市ガザ市にあるシファ(Al-Shifa)病院前で救急車を空爆。ガザ保健当局によれば、この空爆で民間人数人が死亡、数十人が負傷した。

 AFP記者は、多数の遺体を確認した。同病院はイスラエル軍の空爆を逃れてきた避難民と負傷者であふれ返っている。

 テドロス氏はX(旧ツイッター)で、「ガザのシファ病院付近で患者を避難させていた救急車が攻撃され、死傷者と物損が出たとの報告に大きな衝撃を受けた」「繰り返すが、患者と医療従事者、医療施設、救急車は常に保護されなければならない。いついかなる時もだ」と述べた。

 ガザを実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)は、ガザ市から南部ラファ(Rafah)に向けて「負傷者を搬送中の救急車の車列」がイスラエル軍に攻撃を受けたと主張。

 一方イスラエル軍は、「戦闘地域内のテロ組織ハマスの拠点のすぐそばで、同組織の部隊が使用していることが確認された救急車1台」を空爆し、「多数のハマス戦闘員を殺害した」と主張している。(c)AFP