【10月31日 Xinhua News】中国の河南省(Henan)文物考古研究院は、中国とケニアの合同考古学調査隊がこのほど、ケニアのボゴリア湖遺跡で旧石器時代の石器製作技法の一つルバロア技法の典型的な石器が出土する地点を新たに発見したと発表した。同技法の起源と伝播、現生人類の起源など重大な問題を研究する上で重要な手掛かりとなる。

 遺跡はバリンゴ郡の小さな町マリガットにある。東アフリカ大地溝帯に位置し、周辺は河川が密集している。調査隊で中国側の現場責任者を務める趙清坡(Zhao Qingpo)氏によると、今回の調査で発見した地点の地表には1500平方メートル余りにわたり石器が分布し、うち特に集中する40平方メートルでは発見数が500点に上った。地表は第四紀の堆積物からなり、雨や季節的な川の流れで削られ、大量の石器が露出していた。ルバロア技法による石核(コア)や石片(フレーク)、尖状器、石刃(ブレード)、石刃核(石刃を剥ぎ取った後の石)のほか、直接打撃法による石核や石刃核、石刃、片刃石器(チョッパー)、手斧(ハンドアクス)、ピックも少量見つかり、ルバロア技法の石核から大量に作られた石片や砕片なども確認された。主な原料は玄武岩と安山岩だった。

 河南省文物局と河南省文物考古研究院は2017年、ケニア国立博物館と古人類と旧石器の調査、発掘、研究に関する協力協定を締結。今年の調査は同研究院、同省洛陽市(Luoyang)考古研究院、ケニア国立博物館などで構成され、現在も作業を進めている。(c)Xinhua News/AFPBB News