【11月4日 AFP】ミャンマー・ヤンゴン市内。労働者階級が多く住むシュエピーター(Shwepyithar)地区では、プラスチックごみが1メートルの高さまで積み上げられている。最近行われた調査によれば、欧米諸国のごみが大量に捨てられている。

 プラスチックごみは数年前から田畑を埋め尽くし、雨期になると排水路をふさぎ、火災を招くリスクもある。2000年に比べるとごみの量は倍増しており、現在では年間4億6000万トンに達している。

「以前は雨期になると、畑でクレソンを摘んで食べていた」「今はプラスチックごみのせいでクレソンは食べられず、悪臭がしている」と、住民の一人はAFPに話した。

 先日公表された、調査報道団体「ライトハウス・リポーツ(Lighthouse Reports)」と6団体による調査結果によると、投棄されているものには欧米からのごみも含まれる。

 ごみからは、ダノン(Danone)のヨーグルトや、ポーランドのスポムレック(Spomlek)のチーズの容器や包装紙、英国にあるドイツのスーパーマーケット、リドル(Lidl)の商品や、カナダのウニコ(Unico)のパスタの袋も見つかっている。

 中国が2018年に他国のプラスチックごみの受け入れを停止した後、ミャンマーも続いた。

 こうしたごみは、清潔でリサイクル可能なプラスチックの資源ごみ以外の輸入を禁じる法律があるにもかかわらず、なぜかミャンマーに流れ着いた。

 ライトハウス・リポーツに対し、地元のリサイクル工場数社は、処理できない廃棄物は投棄されるか焼却されることも多いと認めた。

 AFPは、ミャンマーのごみの中から製品が発見された企業数社に取材した。

 リドルの広報は、「当社のプラスチックごみはすべて英国内で処理されており、廃棄物や再生可能なものをアジアのいかなる国にも送らないという厳格なポリシーを定めている」と回答した。「当然ながら今回の件には失望しており、調査を実施する」としている。