【10月9日 AFP】(更新)スウェーデン王立科学アカデミー(Royal Swedish Academy of Sciences)は9日、2023年のノーベル経済学賞(Nobel Prize in Economics)を、労働市場における女性の役割の理解を促進したとして、米国人経済学者でハーバード大学(Harvard University)教授のクローディア・ゴールディン(Claudia Goldin)氏に授与すると発表した。ノーベル経済学賞を受賞する女性は史上3人目となる。

 アカデミーは、同氏が「女性の労働市場動向に関するわれわれの理解を前進させた」と評価。その研究は労働市場における男女格差の主な原因に加え、女性の役割の変化についても明らかにしたと述べた。

 またアカデミーは、世界の労働市場への参入率は男性の約80%に対し、女性は約50%で、さらに女性の方が収入も出世の可能性も低いと指摘。ゴールディン氏の研究は、数世紀に及んできたこの状態に関する「包括的な説明を初めて提供した」と説明した。

 ノーベル賞の中で経済学賞は女性の受賞者が最も少なく、1969年の同賞創設以来、2009年のエリノア・オストロム(Elinor Ostrom)氏と19年のエステル・デュフロ(Esther Duflo)氏しか受賞していない。

 授賞式は12月10日、ストックホルムで行われる。(c)AFP