【9月29日 AFP】スペイン警察は28日、サッカー同国1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)による審判買収疑惑の捜査の一環で、マドリード郊外のスペインサッカー連盟(RFEF)本部にある審判技術委員会を家宅捜索した。

 バルセロナは2001年から18年までの間、スペイン審判技術委員会のホセ・マリア・エンリケス・ネグレイラ(Jose Maria Enriquez Negreira)元副会長が所有する会社に巨額の金銭を支払ったとされている。

 検察側は、バルセロナが試合で有利な判定を得るために金銭を支払っていたとみているが、クラブ側は判定に関する助言などをもらうためだった主張し、不正行為を全面的に否定している。

 事件の担当判事はこの日、バルセロナと複数の元クラブ理事についても贈収賄の疑いで捜査する意向を示した。また、警察の捜査官が汚職の範囲を調べていることも明らかにした。

 バルセロナを率いるシャビ・エルナンデス(Xavi Hernandez)監督は、セビージャFC(Sevilla FC)戦の前日会見で事件の新たな進展について聞かれると、「審判がわれわれに好意的だという感覚を持ったことは一度もない」と答えた。

 RFEFはルイス・ルビアレス(Luis Rubiales)前会長が女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会(FIFA Women's World Cup 2023)で優勝メンバーのヘニフェル・エルモソ(Jennifer Hermoso)の唇に無理やりキスをした騒動が発端となった危機の対応に苦慮しており、今回の家宅捜索は新たな打撃となった。(c)AFP