【9月27日 AFP】欧州復興開発銀行(EBRD)は27日、2023年のロシアの経済成長率は原油価格上昇を受けて1.5%になるとの見通しを公表した。5月時点では1.5%のマイナス成長を予測していた。

 EBRDはAFPの問い合わせに対し、5月時点では、ロシア経済は西側諸国による制裁、特に石油上限価格の導入の打撃を受けると予想していたと回答。「しかし原油価格が上昇したのに加え、ロシアが制裁の影響を回避するため新たな輸出市場を開拓したことで石油収入が拡大した」と説明した。

 新たな市場としては中国とインドを挙げた。また、ロシアの経済活動は引き続き活発だと指摘。特に家計消費に加え、ウクライナ侵攻に伴う軍事支出が高水準で推移していると分析した。

 EBRDは、「2024年の成長率についてはウクライナでの戦争およびそれに関連する経済制裁の動向次第だが、現時点では1.0%の見通し」としている。(c)AFP