【9月21日 AFP】米軍で中東などを担当する中央軍(CENTCOM)の空軍司令官は20日、イランがロシアに提供しているとされる無人機について、ロシアが改造を行えばイランの無人機開発における技術力を向上させ、さらにはシリア政権の支援強化にもつながる恐れがあると指摘した。

 米国は、イランからロシアへの無人機供給を批判。これに対しイランは、ウクライナ侵攻で使用される無人機は提供していないと主張している。

 米中央軍第9空軍(US Ninth Air Force)のアレクサス・グリンケウィッチ(Alexus Grynkewich)中将は、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビで開いた記者会見で、「ロシアがイランから無人機を受領して改造することにより、その技術の一部がイランに共有され、イラン側の能力増強につながるリスクがあると思う」と指摘。

 さらに、「こういった関係の影響が、シリアにもわずかながら波及している。ロシア連邦が軍事力を求めてイランを頼るなど、以前なら誰が想像しただろうか。だが、今やそういう状況になっている」と述べた。

 イラン、ロシア両国はシリアに対し、経済・政治・軍事的な支援を行っている。(c)AFP