【9月13日 AFP】ルーマニア国防省は12日、ウクライナとの国境付近で住民向けの防空壕(ごう)の建設を開始したと発表した。同地帯では先週、ロシアの無人機のものとみられる残骸が見つかっていた。

 ルーマニア軍は9日、東部トゥルチャ(Tulcea)県プラウル(Plauru)で「ロシア軍が使用しているものに類似した無人機の一部残骸が見つかった」としていた。国境付近でのロシア軍からの攻撃が相次ぎ、ルーマニア政府は領空の警戒監視を強化している。

 国防省の発表によれば、兵士約50人がコンクリート製シェルター2基の建設を開始。シェルターはプラウルの「住民保護」を目的としたもので、完工後は地元当局に引き渡されるという。

 無人機の残骸が発見された件について、クラウス・ヨハニス(Klaus Iohannis)大統領は9日、北大西洋条約機構(NATO)のイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長と協議した。

 ヨハニス氏は「断じて容認できない領空侵犯」が示唆されていると指摘。一方ストルテンベルグ氏は、NATOへの攻撃意図は見受けられないとしながらも、無人機攻撃は「不安定化」をもたらすと警告した。(c)AFP