【9月7日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は6日、水質汚染でここ最近のテスト大会が中止されたにもかかわらず、2024年パリ五輪の水泳種目がセーヌ(Seine)川で行われることに「自信」をのぞかせ、「楽観」していると述べた。

 この数週間、セーヌ川で計画されていた五輪テスト大会は水中の高レベルの大腸菌が影響して中止となっていた。

 仏北東部ビトリールフランソワ(Vitry-le-Francois)のスポーツ施設落成式に出席したバッハ会長は「五輪まではまだ1年あり、一丸となってこの課題に取り組んでいる。五輪開催時には大成功を収め、全国民に恩恵をもたらすと非常に自信を持っている」と述べた。

 バッハ会長はまた「セーヌ川での遊泳が長い間禁止されていたことを忘れてはならない」とし、「五輪をきっかけにパリ市民がレジャーや遊泳のためにセーヌ川に戻ってくるとすれば、それは大きなプロジェクトであり、私は良い結果が得られると楽観している」と続けた。

 セーヌ川では先月、オープンウオータースイミングのテスト大会中止に続いて、トライアスロンのテスト大会はスイムを除いたバイクとランの2種目で行われるデュアスロンに変更された。

 2000年に正式種目へ加わって以来、トライアスロンが五輪でデュアスロンに変更されたことは一度もない。来年そういったことになる可能性を問われたバッハ会長は「五輪期間中の五輪プログラムはトライアスロンだ」と応じた。

 パリ市当局は8月末、市内の衛生管理ネットワークにおけるバルブの機能不全が汚染を引き起こした可能性があると発表した。

 パリのアンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長は、1923年以降禁止されていたセーヌ川での遊泳を2025年から3か所で解禁すると明言している。(c)AFP