【8月31日 東方新報】中国の出版界で最も影響力があると言われる「上海ブックフェア」が8月16日から22日まで、上海市の上海展覧センターで開かれた。各地から本好きが集まり、期間中に30万人近くが来場した。

 今回のブックフェアには、出版社350社と約20の出版グループから18万点の書籍が出展された。展示面積は例年より40パーセント広く、大学出版、海外書籍、児童図書など8コーナーに分かれて展示した。

 中央アジアの叙事詩「ケサル王伝」や「敦煌楽舞大典」といった歴史書籍や、近代思想家・章炳麟(Zhang Binglin)の「章太炎全集」、中国の現代長編小説から選ばれた「茅盾文学賞」受賞作品全集、人気の事件ミステリー小説「法医秦明」シリーズなど、古典から新作までが勢ぞろいした。希少本や絶版書籍、サイン本なども数多くあり、さまざまなジャンルの「書迷(書籍ファン)」が駆けつけた。

 会場にはスーツケースや登山バッグを持ち寄り、お目当ての本を大量に買い込む人も目立った。遠方から来た20代の女性は「待ちに待っていたブックカフェ。列車を乗り継ぎ、日帰りする『特殊兵旅行(弾丸節約旅行の意味)』でここまで来ました。購入した本の金額は1000元(約2万円)を超えましたが、大満足です」と笑顔を浮かべる。

 期間中には約850のイベントが行われ、朗読会、図書館探検、コメディー上演などが行われた。上海市内各地のほか約800キロ離れた福建省(Fujian)三明市(Sanming)にサテライト会場が設けられた。ブックフェアの売上高は最初の3日間で3000万元(約6億円)近くに達し、期間全体ではコロナ禍前の2019年より41パーセント増加した。

 今回のブックフェアでは、7月の豪雨と洪水で被害を受けた河北省(Hebei)涿州市(Zhuozhou)の出版関係者への義援金活動も行われた。琢州市は書籍の倉庫が数多くある出版業界の集積地で、倉庫が水没する被害が相次いだ。入場チケット1枚につき1元(約20円)が琢州市に寄付されることになっており、同じ出版業界や読書愛好家が連帯の意思を示した。(c)東方新報/AFPBB News