【8月31日 AFP】中国不動産開発大手、碧桂園(Country Garden)が30日に発表した2023年上半期決算によると、損益は489億元(約9800億円)の赤字と、前年同期の6億1200万元(約120億円)の黒字から赤字転落した。1500億ドル(約22兆円)を上回る負債を抱える同社は、デフォルト(債務不履行)に陥る恐れがあると警告した。

 碧桂園は香港証券取引所に提出した決算書類の中で、大幅赤字を計上した理由として「不動産市場の縮小と資本市場への信頼失墜を受けて事業が圧迫された」ことを挙げている。

 同社は9月初めに債券の償還を控えており、支払えない場合は、不動産業界としては2021年の恒大集団(Evergrande Group)以来の大規模デフォルトとなる。碧桂園も、財務状況が悪化し続ければデフォルトは避けられない可能性があるとしている。

 同社は現在、デフォルト回避に向け、債券保有者との間で債務返済の繰り延べについて協議中。繰り延べの認否をめぐる債券保有者による採決は25日に行われる予定だったが、ブルームバーグ(Bloomberg)によると31日に延期された。

 一方、同社はこの日、2億5500万元(約51億円)相当の新株を発行し、債務支払いに充てる方針を明らかにした。(c)AFP