【12月9日 AFP】格付け会社フィッチ・レーティングス(Fitch Ratings)は9日、中国の不動産開発大手、恒大集団(Evergrande Group)が「一部デフォルト(債務不履行)」に陥ったと初めて認定した。

 フィッチは、恒大が総額12億ドル(約1360億円)を超える債券の利息を期限までに支払えなかったとして、同社の格付けを一部デフォルトを意味する「RD」に引き下げた。

 また、別の中国の不動産開発会社、佳兆業集団(Kaisa Group)についても、4億ドル(約450億円)相当の債券がデフォルトに陥ったと判断し、格付けを「RD」に引き下げた。

 中国政府は昨年、不動産業界の過剰債務や投機の取り締まりに乗り出した。事業拡大のため巨額の負債を抱えていた各社は資金繰りに行き詰まり、建設プロジェクトを中断したり、請負業者への支払いや社債の利払いに苦慮したりと、危機に直面している。

 恒大が破綻すれば、中国経済全体に影響が広がりかねない。しかし、中国の急激な成長の象徴ともいえる同社の25年の歴史に幕を引くことをいとわない中国政府の姿勢が、数日前から明確になりつつある。(c)AFP