【8月7日 CGTN Japanese】中国東部、浙江省杭州市にある杭州動物園の「ツキノワグマ」が、後ろ足2本で直立し、観光客に手を振って「あいさつ」する仕草があまりにも人間に似ていることから「着ぐるみ」疑惑が浮上し、ネット上で注目されています。

 これについて、杭州動物園の江志副園長は「クマは本物のクマだが、ネットで言われているツキノワグマではなくマレーグマだ。マレーグマはクマ科の中で最も体の小さいクマで、運動量が多く、立つのが上手だ」と説明しています。また、この暑さの中で人がクマの扮装をするのは耐え難いし、マレーグマの生活エリアには2頭のクマが一緒に生活しているとし、着ぐるみ疑惑を否定しました。

 江副園長によりますと、マレーグマはツキノワグマに比べて格段に肉付きがよく、全身の毛は黒くて短く、つややかで、ハリのある肌になっています。毛の色が黒いため、クマに詳しくない観光客の多くは、マレーグマをツキノワグマの子どもと間違えて認識する場合が多いそうです。

 マレーグマは世界で最も貴重で希少な種の一つで、国際自然保護連合(IUCN)に危急種に指定されているほか、中国では国家一級重点保護野生動物に指定されています。今回話題になったことで、マレーグマへの関心が一層高まることが予想されます。(c)CGTN Japanese/AFPBB News