【8月6日 CGTN Japanese】中国北西部の陝西省(Shaanxi)西安市(Xi'an)にある漢の文帝の陵墓の西側にある動物埋葬坑の発掘調査で最近になり、2000年以上前のジャイアントパンダの骨格が出土して注目を集めています。

 陝西省考古研究所の胡松梅(Hu Songmei)研究員は、「パンダの完全な骨格で、頭は皇帝の墓の方角を向き、尾は西を向いていた。秦嶺山脈の北斜面に生息していたパンダと推定される。古い陵墓でパンダが発見されたのは初めてだ」と語りました。考古学者は、中国の歴史書『史記』には「渭川の千畝の竹」があったと記録されており、当時は西安付近の環境がパンダの生育に非常に適していたことが分かると指摘しました。

 前漢の第5代皇帝の漢文帝・劉恒(在位:紀元前180年〜同157年)にはパンダにまつわる逸話があります。狩猟中に傷ついたパンダに遭遇したので、傷を治療して、さらに自然に放したというのです。

 歴史的な文献には、パンダが古代において吉兆をもたらす神獣とされていたと記されています。中国古代の地理書『山海経』によると、パンダは「状如黒白熊、其音如曳舌之獣」と記されています。「外見は白黒の熊に似ているが、白黒の熊よりも威厳があり、舌を引っ張るような鳴き声をする」との記述です。パンダは古くから、邪気を払い災いを避け、人々に幸運をもたらす神通力を持つ動物と信じられていました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News