【7月25日 AFP】フランス・リーグ1王者のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)が、サッカー界屈指のストライカーであるキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)の移籍金として、サウジアラビア1部リーグのアル・ヒラル(Al Hilal)から史上最高額の3億ユーロ(約470億円)を提示された。交渉に近い関係者が24日、AFPの取材で明らかにした。

 この情報筋によると、アル・ヒラルは書簡で正式なオファーを提示しているものの、エムバペの同意がなければ、近年急成長を遂げているサウジリーグにはこれまで一度も興味を示していない同選手の移籍が実現する可能性は低い。

 PSGの関係者は「クラブはアル・ヒラルに対し、エムバペと話す許可を与えた。書簡でそのような要請があり、それが認められた」と述べた。また、エムバペの争奪戦にはその筆頭と目されているレアル・マドリード(Real Madrid)に加え、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)、インテル(Inter Milan)、FCバルセロナ(FC Barcelona)、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)などが興味を示しているとも明かした。

 サウジアラビアの政府系基金「パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)」が所有する数少ないクラブの一つで、首都リヤドに拠点を置くアル・ヒラルは、今夏すでにイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)からカリドゥ・クリバリ(Kalidou Koulibaly)を、ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)からルベン・ネヴェス(Ruben Neves)を獲得している。

 24歳のエムバペはPSGとの契約を1年残しており、クラブ側は移籍金ゼロとなる来夏よりも今夏での退団を望んでいる。一方、エムバペはPSGとの契約更新を拒否しており、すでに来夏フリーエージェント(FA)として移籍することでレアルと合意しているとPSGは確信している。

 エムバペは先週末、プレシーズンの日本・韓国ツアーに向けたメンバーから外れたことで、PSGとの確執が新たなピークに達した。PSGとの解決策が見つからなければ、来季は1年間を通じてメンバーに選出されないという見方も出ている。(c)AFP/Emmanuel BARRANGUET