【7月22日 AFP】ドイツ警察は21日、首都ベルリン近郊でライオンとみられる野生動物が目撃されたとの通報を受けて捜索活動を続けてきたが、イノシシだった可能性が高いと判断し、捜索を打ち切った。

 イノシシを追い掛ける雌ライオンのような動物は20日未明に路上で目撃されたが、証拠は通行人2人が携帯電話で撮影した画質の粗い動画と、出動した警察官がパトカーから視認したことだけだった。

 アフリカのサバンナに生息するライオンがベルリン近郊をうろついているという話は、ドイツ国内で大きな話題を呼び、ソーシャルメディアにはさまざまなミームが飛び交った。

 しかし、ベルリンの南西に位置する小さな町クラインマハノー(Kleinmachnow)のミヒャエル・グルベルト(Michael Grubert)町長は21日午後1時ごろに会見を開き、複数の専門家からこの地方に生息している動物である可能性が高いと指摘され、捜索を打ち切ったと発表。

「あらゆる点からみて雌ライオンではない」とし、動画に映っていた動物はイノシシだった可能性が高いと指摘した。

 南アフリカ出身者を含む専門家2人が、獲物などを求めてうろついている時のライオンの動画と比較したところ、明らかな違いが見られたという。

 町の広報担当者は「いずれの専門家も、確実にライオンではないとの結論に達した」と述べた。(c)AFP/Deborah COLE