【7⽉24⽇ Peopleʼs Daily】トラック配車プラットフォームの運満満に新たな連絡が入った。自動車部品を江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)雨花台区から新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)コルガス市(Khorgos)まで輸送する依頼だ。この仕事を実行するために最適なトラックが割り出され、運転手の携帯電話に発注の連絡が届くまでに2分もかからなかった。

 トラックの配車はタクシーなどよりも複雑だ。車両の大きさや積載可能重量、荷台のタイプなどの条件、さらに運転手の経験や輸送が得意な荷物の種類も加味する必要があるからだ。

 運満満の配車システムを支えているのはビッグデータ、クラウドコンピューティング、人工知能(AI)などだ。運満満は南京市の企業で、すでに300都市以上への10万路線余りをカバーしている。トラックの配車の最適化は空車率や荷台の空きスペースを減らし、業界全体の効率向上と省エネや排出削減を後押ししている。

 運満満は科学技術イノベーション基金やオフィス賃貸の優遇などの政策の恩恵を受けて、優秀な人材を集めて技術革新を進めてきた。今年になっても、依頼と配車のマッチングの速度を向上させたという。

 南京市工業情報化局ソフトウエア処の責任者は「ソフトウエア・情報技術サービス業は次世代情報技術革新の主戦場であり、デジタル経済の発展を推進する主たる力です」「今年第1四半期の全市のソフトウエア業務の収入は13.6%増の1758億4000万元(約3兆4281億円)でした」と説明した。南京市のソフトウエア産業発展の最大の特徴は、まずリーディングカンパニーを育成して業界全体発展をけん引させ、さらに業界の健全化を促進し、関連企業の集積効果を高めることだ。

 同市江寧区のある自動車企業は「デジタル処方箋」を得たことで、デジタル化を推進するめどが立った。「デジタル処方箋」を作成した南京国睿信維ソフトウエアの余定方(Yu Dingfang)社長は「弊社は一連の政策の後押しを受け、製品の全ライフサイクルの各段階をカバーする産業ソフトウエア製品を20余り開発して、中小企業のデジタル化、自動化、スマート化のアップグレードを促進しています」と説明した。

 南京市は近年、「南京市ソフトウエア・情報サービス産業ランドマーク構築行動計画」「南京市デジタル経済発展3か年行動計画」などの支援策を相次いで打ち出し、ソフトウエア業界の発展のための良好な「ソフト環境」を整えている。南京市のソフトウエア・情報サービス業の規模は江蘇省全体の56.3%を占める7408億元(約14兆4249億円)に達した。市内には重点ソフト関連企業が約4000社あり、中国(南京)ソフトバレー、江北新区産業技術研究創造パーク、江蘇ソフトパークなどの国家によるソフトウエア産業の拠点が設けられ、これらの拠点を中核に省が改めて産業の拠点を作ることで、ソフトウエア産業が急速に発展する環境が整えられている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News