【7月22日 CNS】猛暑続きの中国では「日焼け止め商戦」が注目されている。中国メディアによると、今年5月から6月にかけて、日焼け止め化粧品の売り上げは前年比45%増加し、日焼け止めを目的とした衣料品の売り上げも前年比71%増加した。また、日よけ帽子や日傘などの日焼け防止機能を備えた商品も前年比75%増加している。

 近年、中国ではアウトドアやスポーツ、健康などが消費の新たなトレンドとなっている。キャンプ、ハイキング、マラソンなどのスポーツが中流階級に普及したためであり、野外での活動時間の増加に伴って「日焼け止め市場」も急速に拡大した。

 中国の日焼け止め市場全体の成長に伴い、製品も細分化の段階に入っている。 商品カテゴリーで見ると、日焼け止めの枠を超え、日焼け止め+スキンケア、日焼け止め+メークアップ、日焼け止め+ボディケアなどとなっている。

 中国の日焼け止め衣料品市場規模は2016年の459億元(約8917億円)から2021年には611億元(約1兆1870億円)に増加し、2026年には958億元(約1兆8612億円)に達すると予想されている。

 中国における日焼け止めのベストセラーリストは、長く日本製品が占めてきた。現在、日本製品は中国の日焼け止め市場の半分を占めている。

 しかし、中国での現地ブランドの台頭や、日本での放射能汚染水の放出による消費者の不安拡大により、日本の日焼け止め製品の市場シェアは縮小するリスクにさらされている。

 多くの日本企業がそれに対処するための戦略を策定し始めている。中国の有名な第三者評価ブロガー「パパ評価」は、日本ブランドの日焼け止め2製品に対して専門的な検査を実施したところ、この2製品からは放射性物質は検出されなかった。この評価は中国消費者の疑念を一時的に払拭(ふっしょく)することができている。日本企業も同様の手法を参考にすることができそうだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News