【7月18日 CGTN Japanese】中国の鉄道車両メーカー「中国中車」傘下の中車株洲電力機車研究所有限公司が開発した、水素を利用してレールを使わずに路上を自動走行する世界初の「知能軌道快運システム(Autonomous Rail Rapid Transit、ART)」の車両がこのほど、中国南部の湖南省(Hunan)株洲市(Zhuzhou)で積載輸送の作業を終えました。この後、上海の港湾を経由してマレーシアに向けて運ばれます。この車両は中国中車株洲電力機車研究所有限公司から東南アジア地域に引き渡される初のART車両です。

 ARTとは中国が自主開発した次世代交通システムのことです。そのシステムは路面電車と公共バスの長所を組み合わせ、車載センサーを通して路上のバーチャルレールを認識し、走行情報を中央コントロールユニットに伝送して、けん引、ブレーキ、操舵(そうだ)などの正常な作動を確保しながら、既定のバーチャルレール上を走行する車両を高精度で把握し、スマート走行を実現させます。

 この車両は初めて水素エネルギー動力システムを採用し、70メガパスカル(MPa)の圧力を持つ水素貯蔵システムと高出力燃料電池システムを積載しており、航続距離は245キロに達します。研究チームは車両の構造・デザイン、材料・技法などの面から改良を施し、車両性能をマレーシアの亜熱帯気候に適応させました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News