【7月23日 CGTN Japanese】中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の研究チームはこのほど、CTスキャンや3Dプリントなどの新技術を使って、北京市郊外にある周口店第15地点の哺乳類化石からヒトの頭頂骨を識別することに成功しました。同化石の発見により、周口店遺跡の人類の化石出土地点が新たに1カ所増えました。

 この頭頂骨の化石は、1973年に周口店の第4地点で発見された1個の歯に続き、50年ぶりに周口店遺跡エリアで発見された人類の化石となっています。今回発見された標本は黄褐色で、完全に化石化しており、その骨壁の厚さ、湾曲度と寸法は、周口店直立人(北京原人)の頭蓋骨の右側頭頂骨とほぼ一致しています。

 これまでに周口店遺跡で発見された哺乳類の化石が出土した地点は20カ所を超えています。周口店第1地点で発見された人類化石の年代は約50万年前のものとされ、ホモ・エレクトスの亜種として扱われています。また、第26地点と第27地点で発見された3~4万年前の人類の化石は、現生人類と同じ形態的特徴を持つホモ・サピエンスのものとされ、その中間段階にある人類の化石は第4地点で見つかった1個の歯のみでした。(c)CGTN Japanese/AFPBB News