中国の若者の新トレンド「シティウォーク」とは
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【7月15日 CGTN Japanese】友達と街を散策しながら、古い建物を見たり、個性的な店をのぞいたり、こだわりのコーヒーを頼んだり、地元のグルメを味わったり……最近、こうした「シティウォーク(中国語で「城市漫歩」)」と呼ばれる街の楽しみ方が中国の若者の間で新たなトレンドとなっています。
中国中部の河南省(Henan)出身で、現在南部の湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)で8年間働いている李陵さん(30歳、男性)は地元で行われた「シティウォーク」イベントに参加しました。参加者たちは事前に計画されたルートを歩き、都市の移り変わり、歴史や文化、ファッションやトレンドのアイテムなどを探索しました。李さんは、「一つの都市で長年暮らしていても、よく行く場所以外は知らないところが多い。シティウォークは、自分がいる街の人や風情を改めて教えてくれる」と感想を語りました。
シティウォークイベントの主催グループの中には、街に関連する文化・民俗の研究者や愛好家らがガイドとなり、参加者とスポットを巡りながら深く交流ができるものもあります。長沙市在住の肖依依さん(30代、女性)が率いる団体ではすでに、北西部の新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)、南西部のチベット自治区(Tibet Autonomous Region)、雲南省(Yunnan)などで6つのシティウォークコースを作り、現在は西部の青海省(Qinghai)、南東部の福建省(Fujian)のコースを計画中だということです。肖さんらが設定したシティウォークのコースの特徴は、参加者が1グループ12人までの少人数で構成され、専門ガイドによる解説が付いています。1回当たりの散策時間は短くて4時間ほど、長いもので1日だそうです。
ここ数年、中国各地でシティウォークイベントを行う団体は増加しており、またエリアも北京市、上海市、広州市(Guangzhou)といった大都市から地方へと広がりを見せており、飲食、ショッピング、宿泊などの観光産業もその動きに新たなビジネスチャンスを見いだしています。北京市、山東省(Shandong)などではすでに、シティウォークが文化観光レジャー促進のための行動計画に組み込まれており、上海市では公共バスで巡る特別なシティウォークコースが開設されています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News