■「毎晩のように泣いた」

 タンガラジュ・スッピアさん(46)は4月、大麻1キロの密輸を共謀したとして絞首刑となった。

「毎晩のように泣き、毎晩のように彼のことを思っている」と、姉妹の一人、リーラバティさんはAFPに語った。

 タンガラジュさんは当初、写真撮影を拒んでいたが、家族に説得され考えを変えたという。

 リーラバティさんは、笑顔のタンガラジュさんが親指と人さし指でハートの形をつくっている写真を額に入れている。

「写真を見るととても幸せな気分になる。少なくとも写真の中には彼がいる」「ほほえんでいるので家族全員が気に入っている」

 それでも、最期の数日間にタンガラジュさんの心中に何が去来したのか考えずにはいられなかったと話す。「死ぬことを知っていた。残酷なことです」

 マレーシア人のカルワント・シンさんは、家族に買ってもらった白いスニーカーとともに、Tシャツやスエットパンツを身に着け、満面の笑みで写真に収まっている。

 妹のソニア・タロチャン・カウルさん(31)は、写真撮影の間、スニーカーを履いていられる時間は30分程度だったとし、兄はその時間を最大限活用しようと獄中を走り回ったと話した。

 カルワントさんの絞首刑が昨年執行された後、ソニアさんは写真を見ることができないでいる。「30分あれば彼をぎゅっと抱きしめることができたのに」(c)AFP/Catherine LAI