【7月1日 AFP】フランス・リーグ1、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のクリストフ・ガルティエ(Christophe Galtier)監督(56)が、ニース(OGC Nice)指揮官時代の差別疑惑をめぐる捜査の結果、12月に裁判にかけられることになった。仏検察が30日、明らかにした。

 ガルティエ監督は2021-22シーズンにニースで指揮を執っていた際、選手に対して人種差別的でイスラム嫌悪の発言をしていたことが4月に発覚した。仏メディアでは、元ニースのスポーツディレクター(SD)のジュリアン・フルニエ(Julien Fournier)氏が昨季終盤、ガルティエ監督が同クラブの一部の選手に対して差別的な発言をしたとするメールを記していたと報じられた。

 この疑惑の捜査を受け、ガルティエ監督は選手の代理人を務める息子のジョン・バロビッチ・ガルティエ(John Valovic-Galtier)氏とともに、この日聴取を受けた。

 仏ニース(Nice)のザビエ・ボノム(Xavier Bonhomme)検事がプレスリリースで発表したところによると、ガルティエ監督は聴取で「告訴される可能性がある犯罪を否定した」という。ジョン・バロビッチ氏は聴取の後、釈放されたことも明らかにされた。

 ガルティエ監督は、特定の民族、国家、人種や宗教とされるものの一員であること、一員であるとみられること、あるいは一員ではないことを理由としたモラルハラスメントと差別による罪で訴追され、12月15日にニースの刑事裁判所に出廷する。

 これらの犯罪は、禁錮3年と罰金4万5000ユーロ(約708万円)を科される可能性がある。

 ガルティエ監督は2022-23シーズン、PSGを通算11度目のリーグ優勝に導いたものの、年明けからは公式戦で10敗を喫したほか、メインターゲットだった欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2022-23)では決勝トーナメント1回戦で敗退するなどし、これを主な要因として先月上旬にはカタール資本のオーナーから解雇の意向を言い渡されていた。(c)AFP