同性カップルへのサービス拒否容認 米最高裁が判決、差別助長の懸念
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【7月1日 AFP】米最高裁判所は6月30日、一部の民間事業者には、信仰を理由に同性カップルへのサービス提供を拒否する権利があるとの判断を示した。各地で制定されている差別禁止法の効力を弱める判決となる。
訴訟は、コロラド州でグラフィックデザイン業を営むキリスト教徒女性が起こしたもの。女性は、自身の信仰を理由に同性カップルのウエディング用ウェブサイト制作を拒否したことで、性別や人種、宗教、性的指向に基づく差別を禁じた同州の法律に違反したとみなされていた。
女性は、同性カップルへのサービス提供強制は、憲法修正第1条が定める信教の自由を侵害するものだと主張。最高裁の判事9人のうち、保守派の6人が女性の訴えを認め、アートやコンテンツの制作など特定の事業に限り、事業者は同性カップルへのサービスを拒否できると判断した。
だがリベラル派判事3人を代表して反対意見を執筆したソニア・ソトマイヨール(Sonia Sotomayor)判事は、今回の判決があらゆる事業に適用され、LGBTなど性的少数者の平等実現に向けた運動に対する「反発」に利用される恐れがあると指摘。ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は声明で、判決は性的少数者に対する「差別を助長する」恐れがあるとして、深い懸念を示した。(c)AFP