【6⽉20⽇ Peopleʼs Daily】「地域的な包括的経済連携協定(RCEP)」は2日にフィリピンに対して発効したことで、加盟15か国の全てについて発効した。

 RCEP地域の総人口、GDP総額、物品貿易額はいずれも世界の約30%を占めており、世界における人口最多、貿易規模最大、そして発展の潜在力が最も大きい自由貿易区だ。

 晨風(江蘇)服装はRCEPの対フィリピン発効初日の2日、関連するフィリピン向け原産地証明を受け取った。このことで、同社が輸出するメンズシャツはフィリピンで関税ゼロの扱いを受けることができる。同社関係者は「従来の中国-東南アジア諸国連合(ASEAN)自由貿易協定以外にもう一つの選択肢が増えました。輸出拡大や海外顧客との関係維持に大いに役立ちます」と述べた。

 商務部国際司の関係責任者は「RCEP域内貿易は各メンバー国の貿易の成長を安定させ、けん引するカギだ」と述べた。さらに、RCEPに影響されてRCEP地域に対する投資が増えている。

 RCEPは中国にとっても貿易と外資の安定のために重要な意義がある。今年1~4月、中国とRCEPメンバー国の貿易総額は前年同期比7.3%増の4兆1200億元(約82兆円)で、中国の貿易総額の30.9%を占めた。外資誘致では同期において、RCEPメンバー国からの対中投資は同約13.7%増の89億ドル(約1兆2605億円)近くに達した。

 中国の各地方はRCEPメンバー国との経済貿易協力を強化し政策連携を強化し、ビジネス環境を最適化するようになった。

 多くの地方は高い水準のRCEP貿易円滑化措置を実行し、生鮮貨物の6時間通関の実施などを推進し、オンラインRCEPスマート応用公共サービスプラットフォームを積極的に構築した。またRCEPメンバー国に向けた定期貨物船や空輸航路、貨物列車便を開設し、物流とサプライチェーンの総合サービスの水準を向上させ、通関地の通関効率と通行能力を強化している。

 各地方と広範な企業はRCEP原産地累積規則、サービス貿易と投資市場開放優遇政策を利用して貿易投資配置を積極的に改善している。一部の地方は、自由貿易試験区などとRCEP政策を重ね、重点産業の誘致を強化している。

 各地方は、RCEPの強制的義務に対応する国内の法律や規則を厳格に実施し、RCEP奨励的義務の着実な実行に力を入れ、自らのガバナンス能力を高め、産業、資金、人材などを誘致するなどで、貿易投資のビジネス環境の際立った改善を促進している。

 商務部は、中国は質の高いRCEPの実施を推進し続けると表明。同時に、他の各国と共に、協定の義務の着実な履行、RCEPメカニズムの強化、協定の実施レベルの向上などを通して、RCEP協力が安定して長期的に実施され、より高いレベルでの互恵・ウィンウィンと共同発展を実現する考えだ。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News