フルンボイル草原で赭石岩絵を初発見 中国内モンゴル自治区
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【6月18日 Xinhua News】中国内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)のフルンボイル博物院の研究者はこのほど、新巴爾虎(新バルグ)左旗嵯岡(チャガーン)鎮伊和烏拉山で発見された彩色岩絵遺跡を赭石(しゃせき)彩色岩絵だと認定した。フルンボイル草原で見つかった最初の赭石岩絵だという。
赭石岩絵は赤い鉱物顔料で描いた岩絵を指す。これまでの研究によると、伊和烏拉山岩絵と同類の岩絵は約2500~3千年前とされている。
岩絵が見つかった岩は面積約千平方メートルの巨大な単体岩で、岩絵は北側の岩面の地面から約150センチの場所に約180センチの高さで描かれている。岩絵のある岩の表面は平らで、人工的に整えられたと思われる。縁部は四角く、上下と左の縁ははっきりしているが、右上から底部にかけての幅10~40センチの亀裂のため右の縁部は破損している。
岩絵は手をつないだ人型文様と水玉模様で構成され、極めて簡単な輪郭線描画となっている。肉眼で識別できる人型文様は全部で23個あり、上段に2個、中段に6個、下段に15個が描かれている。中段と下段の間と下段の下には水玉模様が並んでいる。
実地調査をした専門家は今回の発見について、北東アジアの先史時代文化の分布を知る上で高い学術研究価値、後期ユーラシア文明の交流と伝播ルートを研究する上で参考価値を持つとの見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News