【5月25日 AFP】ロシアの民間軍事会社ワグネル(Wagner)の創設者エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏は23日に公開された動画で、ウクライナ紛争に投入するために採用した受刑者5万人のうち約1万人が戦死したと語った。

 プリゴジン氏は昨年、ロシア各地の刑務所を巡回し、報酬や恩赦と引き換えに受刑者をワグネルに勧誘した。

 受刑者はウクライナで「捨て駒」にされたとみられ、ワグネルの戦死者の大半を占めている。

 プリゴジン氏は動画インタビューで「5万人の受刑者を投入したが、約20%は死亡した」と語った。戦死者の割合は契約戦闘員も同様だと述べたが、正確な数字は示さなかった。

 プリゴジン氏は、ロシアのセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相とワレリー・ゲラシモフ(Valery Gerasimov)参謀総長が無能なせいで、過剰な戦死者が出たと非難している。

 同氏は「今や戦死者の遺族は数万人に上っている。おそらく数十万人になるだろう。われわれはこの事実から隠れることはできない」と述べた。さらに「軍事エリートの子どもがぬくぬくと暮らす一方で、貧困地域の男性はウクライナで死んでいく」として、軍事エリートに自分の子どもも前線に送るよう求めた。(c)AFP