レアルのビニシウスに再び人種差別、指揮官は非難
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【5月22日 AFP】22-23スペイン1部リーグは21日、第35節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は0-1でバレンシア(Valencia CF)に敗れた。試合中にはレアルのビニシウス・ジュニオール(Vinicius Junior)がまたしても人種差別の標的になり、カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督が問題提起を行っている。
アンチェロッティ監督は「スペインサッカーには問題がある。ビニシウスが問題なのではなく、彼は被害者だ。これは非常に深刻な問題だ」と話し、ビニシウスは敵地メスタージャ・スタジアム(Mestalla stadium)での出来事の後、「怒ってはいないが、悲しんでいる」と続けた。
ビニシウスは後半の半ばにバレンシアサポーターから人種差別的な暴言を浴びたとみられ、客席の前で観客の一人を指さした。この騒動で試合は数分間中断。ビニシウスはその後の後半アディショナルタイム、小競り合いの中で相手選手をたたいて退場を宣告された。試合はバレンシアが前半のディエゴ・ロペス(Diego Lopez)のゴールを守り切って勝利した。
アンチェロッティ監督は「差別的な雰囲気があったから彼を下げようとも思ったが、その事実自体がおかしな話だ」とコメントし、「こういうことは前にもあったが、ここまでではなかったし、受け入れられない」と嘆いた。
ビニシウスは今季何度か人種差別の標的になっており、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)とのダービーの前には人形が橋につるされた。
試合後、ビニシウスはインスタグラム(Instagram)に「差別主義者にとってのきょうのご褒美は、僕が退場になったことだろう。これはフットボールではなく、これがラ・リーガだ」とメッセージを投稿した。
「このリーグはかつてロナウジーニョ(Ronaldinho)やロナウド(Ronaldo)、クリスティアーノ(・ロナウド<Cristiano Ronaldo>)、(リオネル・)メッシ(Lionel Messi)のものだったが、今は差別主義者のものだ」 (c)AFP/Rik Sharma