【5月11日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のシャルケ04(Schalke04)は降格回避に向けて思いもよらない戦いぶりをみせている中、主将のDF吉田麻也(Maya Yoshida)の力を大いに借りて13日の首位バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)戦に臨む。

 チームがリーグ戦最下位に沈んでいた今年1月に主将となった34歳の吉田は、チームの驚くべき復活で極めて重要な役割を果たした。

 昨年9月から今年1月にかけては11戦で10敗を喫して復調の可能性は低いとみられていたが、その復活劇は守備の安定の上に築かれている。今季残り3試合となった現在、シャルケは降格圏に勝ち点2差の15位につけている。

 吉田は、日本代表の主将として臨んだW杯カタール大会(2022 World Cup)のグループリーグでスペインとドイツに勝利した経験が、残留争いへの備えになったとAFPに明かした。

「W杯で結果を出すと、チームメートや一緒に働く人たちから尊敬を集められる。それが非常に重要」とした吉田は、「自分は経験を積んでここにやってきたが、日本代表の主将として、あなた方(ドイツ代表)と対戦して勝利したという事実で、みんなが自分の話に耳を傾け、理解をしてくれる」と続けた。

 吉田は今季開幕を前に、ブンデス2部から昇格したシャルケに加入。それまでに10年以上欧州リーグでキャリアを積み重ね、代表でのキャップ数は120を超える。

 チームは開幕17試合でわずか勝ち点9の獲得にとどまって単独最下位となり、1年での2部逆戻りが濃厚となっていた。それでも、シーズン後半戦の2試合目となったケルン(1. FC Cologne)戦、そしてボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)戦では2試合連続のスコアレスドローという結果を残した。

 さらに、地元出身のダニー・ラッツァ(Danny Latza)の負傷を受けて吉田が主将の腕章をつけると、その後の8試合でチームは黒星を二つにとどめ、大事な勝ち点10を手にした。