【5月9日 CNS】最近、『SLAM DUNK(スラムダンク)』などの映画が公開され、観客がスマホでスクリーンを撮影することが激論を引き起こしている。これは情緒的なものなのか、同調なのか?シェアなのか、著作権侵害なのか?

 関連する法律専門家によると、権利者の許可なしに放映中の映画を録音・録画することは誰にも許されていない。単に写真を撮ることに明確な法的規制はないが、不道徳な行為であり、勧められることではないとのことだ。

 映画業界は長い間「スクリーンショット」の苦痛を味わってきた。「スクリーンショット」とは、映画館で映画を鑑賞する間に、スマホなどの機器でスクリーンに映し出された映画の画面を撮影する行為を指す。「無断撮影」とともに、ネット上の「無断投稿」がよくみられる。

 公開当日の夜、映画版『THE FIRST SLAM DUNK』の公式微博(ウェイボー、Weibo)は声明を発表し、「盗撮や不正投稿行為をボイコットしましょう」と呼びかけた。しかしこの時、ネット上では、映画の名シーンの「実写画像や動画」でいっぱいで、多くの人の微信(ウィーチャット、WeChat)のモーメンツは埋め尽くされていた。ネットユーザーによる「スクショを見せてくれ」という書き込みもあり、すでに映画のリミックス動画が出回っていた。「私はモーメンツでこの映画を見終わった」と、冗談めかした発言すらあった。このため、映画製作側は声明の中で、「盗撮行為は、製作チームや映画製作者の権利を侵害するだけでなく、他の観客の観賞感をも損なう」と書いた。

 この「スクリーンショット」騒動の中で、多くのネットユーザーが抵抗している。しかし、まだ「鑑賞感を損なうこともない」と思う観客もいる。  

 各種ソーシャルメディアで、映画館の「スクリーンショット」の画像や動画を投稿する観客はまだ多く、「映画館でスクリーンショットできるかどうか」に関する議論は続いている。同時に、文明的な映画鑑賞に対する声も高まっている。多くのネットユーザーは、「盗撮の拒否は自分から」と呼びかけ、著作権意識を高め、クリエーターの努力や、他の観客の映画鑑賞を尊重するよう促している。

 北京漢德律師事務所(Harold Law Firm)の創業パートナーの孫海天(Sun Haitian)弁護士は、法律に訴えること以外にも、社会的道徳や個人的な素養など、様々な面から制限や提唱を行うべきだと強調している。「法律が定めるのは人としての最低ラインだが、法律だけに頼り、最低ラインだけを守るだけではいけない。集団行動では自律性が必要であり、社会空間では他人の権利に影響を及ぼさないかどうかを考慮する必要がある」と、孫弁護士は述べた。(c)CNS-武漢晚報/JCM/AFPBB News