【5月5日 AFP】米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド(Linda Thomas-Greenfield)国連(UN)大使は4日、ブラジルに対し、ウクライナ紛争の和平交渉はロシアに利するものであってはならないとくぎを刺した。

 ブラジル訪問を終えたトーマスグリーンフィールド氏は「ブラジルに和平に関与するなと言っているわけではない。関与はウクライナを考慮したものでなければならず、ロシアが正当な理由のない戦争でウクライナの領土を奪ったことを利する交渉であってはならないということだ」と記者団に語った。

 ブラジルはウクライナ侵攻をめぐりバランスを取ろうとしており、ロシアの侵攻を非難する一方、ウクライナに武器は供与せず、対ロシア制裁にも加わっていない。

 ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領は先月訪中した際、ウクライナに数十億ドル相当の武器を供与している米国が「戦争を扇動している」と発言した。(c)AFP