【4月29日 CNS】清明節前後において、北京市内にある太子峪陵園にて、デジタル葬儀の共同イベントが開催され、ここで半年間のインターンシップを経験した大学三年生の呉殿鵬(Wu Dianpeng)さんが葬祭ディレクターを務め、同僚たちと共に、デジタルスクリーンを介し、現実と仮想のシーンをリアルタイムで展示し、参列者を案内し、遺族とオンライン上で共に故人を追悼するデジタル化した儀式を行った。  

 この若者は、将来的に陵園、共同墓地などの関連職業に就くことを目指し、北京社会管理職業学院生命文化学院で学んでいる。そして今回の主催は、北京八宝山礼儀有限公司の太子峪陵園が、「デジタル葬儀」のコンセプトを導入し、現代の科学技術と文化・伝統を融合させた「グリーン、エコ、人文、科学技術」の新たな葬儀スタイルを紹介した初のイベントだった。

「葬儀礼状、遺体修復技術などの従来の葬儀関連科目に加え、私たちは図面作成や映像編集のさまざまなコンピューターソフトも学んでいる。現在、学校で教られている従来の科目と現代のデジタル技術を組み合わせた葬儀の手法は、相反するものではなく、デジタル技術を使う際に必要な人文的な基礎だ」と、呉さんは述べた。

 これに対し、長沙民政職業技術学院民政・ソーシャルワーク学院の沈宏格(Shen Hongge)副院長は、葬儀技術のデジタル化は、依然として文化的なサポートが必要だ。デジタル技術自体は技術にすぎないが、その中身こそが学生が学ぶべきものだと記者に語った。

 沈副院長は、デジタル技術を理解することが、葬儀の新業態における人材育成で最初に要求されることだと述べ、また、葬儀専攻の学生は、「デジタルの背後にある中身」を「埋める」必要があると述べた。

 沈副院長によれば、デジタル葬儀は、若い世代にとって魅力的なものだと考えられている。最も重要なことは、デジタル葬儀は、大都市での用地不足の問題を解決することができることだ。ある程度において、デジタル葬儀は確かに優位性を持っているが、将来的にどの程度まで発展するかは、このモデルが全国の都市と農村の異なる環境下での普及効果によって異なってくるだろう。

「デジタル葬儀は、遺族の個々のニーズに合わせ、サービスの焦点と核心を調整することができる。それを私たちは計画段階で、深く感じた」と、呉さんは語った。

 彼はデジタル葬儀の見通しに非常に期待している。この若者は、これは過去、現在、未来を結びつけた産業だとみている。(c)CNS-中国青年報/JCM/AFPBB News