【4月25日 CNS】米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)は最近、「中国のアプリがなぜアメリカの若者のお気に入りになったのか?」と題する記事を発表した。今年3月の第1~3週、米国のアプリストアでダウンロードされたトップ5のアプリのうち、四つは中国発のものだったという。

 中国の格安電子商取引(EC)サイト「拼多多(Pinduoduo)」の米国版アプリ「Temu」がトップに立ち、無料動画編集アプリ「CapCut」、ショートビデオ投稿プラットフォーム「ティックトック(TikTok)」、格安ファストファッション「希音(シーイン、SHEIN)」が2位から4位にランクインした。

 アプリのソフトウエアは米国から始まり、米国のアプリシステムが世界に広がっている中、中国企業のアプリが米国でトップ4を占めることは極めて異例だ。トップ4を飾ったアプリはいずれもショッピングや娯楽に関わるもので、中国企業が米国のネットユーザー、特に若い世代の関心や趣味を詳しく分析し、現地のニーズに応じてローカライズした成果と言える。

 ただ、中国発のアプリが米国で人気になったとしてもそれは「ソフトパワー」であり、中国企業のインターネット技術、つまり「ハードテクノロジー」が受け入れられたわけではない。米国のIT界の巨人であるフェイスブック(Facebook)を運営するメタ(Meta)やアマゾン・ドットコム(Amazon.com)などに肩を並べるには、ITと産業との結合、ハードテクノロジーの開発、さらなる海外戦略が必要となる。そのためには人工知能(AI)や5G、クラウドコンピューティング、半導体開発といった技術革新を進めていくことが求められている。(c)CNS-成都商報/JCM/AFPBB News