【4月26日 AFP】テニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)を主催するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)は25日、ウクライナの選手や大義のために追加の金銭的支援を行うことを約束した。

 昨年、ウクライナ侵攻を理由にロシアとベラルーシの選手の出場を禁止し、男子プロテニス協会(ATP)と女子テニス協会(WTA)からランキングポイント剥奪と多額の罰金という処分を受けたウィンブルドンは、今年3月、侵攻支持を表明しないなどの一定の条件の下、両国の選手が中立の立場で出場することを認めると発表した。

 AELTCはこの日、今年の大会の計画に関する記者会見を行い、チケット1枚につき代金の1ポンド(約166円)をウクライナの救済基金に寄付すると発表した。総額では50万ポンド(約8300万円)以上になると見込まれる。また、1日あたり1000人のウクライナからの避難民を大会に無料招待すると明かした。

 選手に対しては、夏のグラス(芝)コート大会の期間中、ホテル2部屋分の料金を肩代わりし、練習施設を無償で提供するという。

 AELTCのイアン・ヒューイット(Ian Hewitt)会長は、「先月の発表は、慎重に考慮した上で行った」と話し、「今年のウィンブルドンでは、これが適切な形だと考える」とコメント。「困難な判断だったが、英国政府とテニスの国際的な関連団体の全面支援を得て行ったものであり、ロシアの違法なウクライナ侵攻を徹底的に非難する姿勢もまったく変わらない」と続けた。(c)AFP